青井夏海「星降る楽園でおやすみ」読了

ちょっと新規開拓したくなったので、今まで読んだ事のない方の本を読もう!と思い、こちらの本を手に取りました。

タイトルからすると、おだやかな話の本かと思いきや、保育園(広義の意味で)を舞台とした人間感情のどろどろなミステリーでびっくり。しかし、ミステリーと一概に言いきれないのは、その中で起きる様々な人間模様の恐ろしさを強く感じてしまったからです。

子供を人質として捉えられてしまっているのに、そこから浮かび上がる極限状態の親は子供の命よりも自分のエゴを剥き出しにしているようで、現代の子供の育てにくさまで感じてしまいました。人が追い詰められたときに起こす行動の悲惨な面を、何処か突き放したように描いているのが何とも言えず、読んでいていたたまれない気持ちになってしまいました。

最後まで読めば少しはすっきりしたものの、人間の醜い部分を強く出した作風は、個人的にはどうやら馴染めないものだったようです・・。

ゴルデル「サーカス団長の娘」読了

個人的に大好きなヨースタイン・ゴルデルさんの「サーカス団長の娘」をようやく(というか図書館で置いていたのに気づいたので)借りてきました。ゴルデルさんは一世を風靡した「ソフィーの世界」の作者でもあります。「ソフィーの世界」は哲学の入門書といった位置づけであり、他の作品も文学小説という体裁を整えつつも、哲学的な世界観もあるので読んでいて考えられる作品が多いです。

しかし、今回の作品は哲学的な部分がなきにしもあらず・・というくらいに、純文学としての小説に特化して書かれた印象を持ちました。フィクションとしての小説の中に、さらにフィクション作品を加えることで、読者は小説の世界の内部のコアな部分まで読むことができます。それと同時にどちらが小説の世界での現実なのか、どんどん曖昧になっていくさまが面白かったです。

トリッキーな作品という点ではやはりゴルデルさんらしいですね。全体のストーリーはやや複雑ですが、読みやすい文章を書かれる方なのでストーリーを追うという点では読みやすかったです。でも、彼の作品を読んだことのない方だと「オレンジガール」や「カード・ミステリー」辺りから読むほうがよいかもしれません。

宮部みゆき「今夜は眠れない」読了

最近また本を図書館から借りて読む習慣が復活しました。今回は宮部みゆきさんの作品が読んでみたいと思っていたので「今夜は眠れない」も借りて来ました。

中身はまだ若い主人公の「僕」から描いたミステリーもので、彼女の十八番といったところでしょうか。宮部さんは以前「火車」を読んで衝撃を受けたので今回はどうなることかと期待しました。

「火車」は重苦しい展開なのでちょっとてこずったのですが、「今夜は眠れない」は視点が一人称ということもありとても読みやすかったです。それにしてもあの最後は驚きました(言うとネタバレ)。

橘木俊詔「格差社会―何が問題なのか」読了

以前「家計からみる日本社会」を読んでから、なかなか面白かったのとさらに知識を深めるべく、同じ著者の「格差社会」も読んでみました。

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星新一「ちぐはぐな部品」読了

ショートショートの大家、星新一さんの「ちぐはぐな部品」を読みました。この本はショートショートあり、ミステリあり、時代物とバラエティに富んだ作品に仕上がっています。星新一さんだけが持ちえてる文体で描かれた作品は時にシニカル、時にブラックユーモアたっぷりとさすがの一言。くすりと笑ってしまいます。

それにしてもこの方の文章はとても分かりやすいのにいざ真似しようとすると、とても難しいというか。ひねり具合が抜群によいのでしょうね。うらやましい・・。

個人的に特に好きなのは「ネチタラ事件」、「宝島」、「シャーロック・ホームズの内幕」、「鬼」辺りです(笑)

橘木俊詔「家計からみる日本経済」読了

最近本ネタですみません(笑)今回は経済関連の書物が読みたくなったので、こちらの本を読みました。一応専門はそちら系の人間なこともあり、経済関連について調べるデータベースとしてもとても有益な本でした。(実際は調べ物として読んだわけではありませんけど)今後のレポートに使えそうです。この方の本は初めて読んだのですけど、経済関連の本でよく出てくる有名な方なので、また違う本も読みたいですね。

もちろん新書なので論理的かつ的確にまとまっているので家計について、経済について、興味のある方なら読みやすいと思います。

小松右京「日本沈没」読了

1ヶ月ほど合間合間に読んでいた「日本沈没」をようやく読み終えました。別に映画などの影響はなく、ただある本を読みたいがために、ネタ元を知っておこうという不純な(?)動機から読みました。

きっかけはともかく、さすがずっと読み継がれている名作です。もの凄く読み応えがあって「あー、早く読みたい!」と地団駄を踏みながらのろのろと探るように読んでいくうちに、その作品世界に入りこみ、最後は一気に進んでました。SFの大作として1度は読んでおきたい作品の1つだったので、少しすっきり(笑)物語の最後の方までぐいぐい引っ張っていく様は圧巻の一言。SF好きなら読まないともぐりになります(笑)

香山リカ『いまどきの「常識」』読了

ここしばらく家で小説を読んでまして、大学で本を借りたのは久々。しかしながらこの本は授業の空き時間でさらっと読めてしまいました。

香山さんの作品は考えさせられることが多くて面白いです。中でも今回の本は「やっぱりそう思うよね?」と、本来というか、素の自分が思っている事を書かれていて、正直ほっとしました(笑)確かに世間ではそんなことが通っているけれど、本当にそれでいいのか不安になってしまうことが多々ある現状。だけど、「それってちょっといいのかな?」ということを分かりやすく述べられていて、気持ちが楽になりました。さすがです。

ル=グウィン「パワー」読了

昨日熱中して「ヴォイス」の次、最後の「パワー」まで一気に読んでしまいました(笑)いやー、久々の読書ですけど、やっぱり本は面白い!!オンラインノベルも結構読んでいる口なのですけど、やっぱり本という形で読むのが一番しっくりきますね(高校時代までアナログ人間だったせいかもしれませんけど)。

話の内容はとにかく「どうなるんだ!!」と一喜一憂を繰り返すじっくりとしているだけにもどかしいような、そんな気分でした。いやー、最後まではらはらしました(笑)

最後は、「あ、終わった」というか・・。長い物語をずっと一緒に流れている自分自身がようやく岸にたどり着いたのを感じました。嬉しいけど、ちょっと淋しい気持ち。こうして活字中毒なのを再認識しました。さー、次は何にしましょうか?百年の孤独?(笑)罪と罰?(笑)指輪物語?(爆)

ル=グウィン「ヴォイス」読了

昨日から少々第2部の「ヴォイス」を読み始めて、今日本を開いたらついつい夢中になってしまってお昼ご飯が14時過ぎになってしまいました(笑)(高校時代はよくやってしまいました・・)こういうとき、活字中毒なのをひしひしと感じます。

さて、この「ヴォイス」はどうかというと、前作からの流れがよく次がれていて、なおかつ1つの物語として読んでも面白いつくりになっていてこちらも素敵。ただ、とある場面は何となく未消化な感もありましてまだ物語としての最終章のための伏線なのか少し疑問なところもありました。

これから最後の作品「パワー」にひたすら向かいます!!

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